こんにちは!ゆうたです。
今回は東京都の高円寺でどんな街スナップ写真が撮れるかを、撮り方もあわせて紹介します。
撮影イメージは「昔懐かしく人間味のある」と「かっこいい雰囲気のある」写真。
偶然との出会いを撮るのが街スナップなので、何を撮りたいのかをざっくりイメージしておくと、出会った偶然に反応できます。
ということで「雰囲気のある街高円寺」ではこんな写真を撮ることができました。



本記事では実際に写真を撮ったスポットと、どのように(露出設定やコントラスト)撮影したのか記載しました。
記載した場所に行けば「懐かしい」「カッコ良い」「雰囲気のある」写真を撮ることができます。
もし良いと思った写真があれば是非高円寺を訪れて撮影をしてみてください。
本記事の写真は一例として見ていただき、自分の世界観とイメージを一枚の写真で作り上げましょう!
目次
スポット1:高円寺ストリート
最初のスポットは高円寺ストリートです。
高円寺ストリートはJR高円寺駅から阿佐ヶ谷駅方面に続く飲屋街。
高架下にあり、お昼の時間帯でも薄暗く、明暗差が生まれやすい環境があります。
そのため、昔懐かしい飲み屋の明かりを利用して、主題のはっきりした写真が撮れるスポットです。
撮影した写真 <作例1>
それではここからは撮影した写真について見ていきましょう。
意識したことは“明暗差”。
高円寺ストリートにある飲食店の前で撮影した1枚です。

撮影した時間帯は夕方でしたが、お昼でも夕方と同じくらいの明暗差が生まれます。
今回は使用していませんが、SONYのカメラであれば、ピクチャーエフェクトを使用してトイカメラ風に撮るのもおすすめです。
周辺光量が少なくなり、緑や青、暖色といった色味を加えられるので主役に目が行き、イメージ通りの色味に仕上げられます。
撮り方
撮影のポイントは3つです。
- 暗部と明部の面積割合は「7:3」
- “場と光”を見つけて“主役”が来るのを待つ
- ホワイトバランス設定
なお、 事前にどんな写真を撮りたいかのイメージ持ったことを前提とした上でのポイントです。
それでは一つ一つのポイントについて見ていきましょう。
ポイント①:暗部と明部の面積割合は「7:3」
人は一枚の写真を見たときに明るい部分に目がいきます。
一枚の写真上で「暗い部分の面積を7割、明るい部分の面積を3割」くらいになるよう意識をすると、全体のバランスも良く、明るい部分が引き立つ写真になります。
暗部:明部 = 7:3という公式を一つの目安と考えると良いでしょう。
撮影写真では面積比7:3を意識していますが右側の看板(下図赤枠部)が少し明るくて邪魔ですね。

右側の明るい看板がなければ、お店の光とそれに照らされた通行人が主役としてより明確になったしょう。
しかし、看板を動かすことはできません。看板が入らないように自分が動く必用がありました。これが作例1での反省点です。
撮影時は自転車が後ろからやってきたところを咄嗟に撮影しました。そのため、右側の看板にまで配慮が及びませんでした。
スナップ撮影は咄嗟の出会いを撮ることが多いので、細かい配慮をすることが難しいかもしれません。
しかし、それでもより良い写真を撮りたいものです。
そこで、意識すると良いのが二つ目のポイントである「場と光を見つけて“主題”が来るのを待つ」です。
ポイント2:“場と光”を見つけて“主役”が来るのを待つ
は場と光と主役の3要素が以下の通り写真に収められています。
- 場 :レトロな雰囲気の飲食店街
- 光 :飲食店内から漏れ出す照明
- 主役:自転車に乗った通行人
街スナップは「偶然出会った被写体をその場で形(作品)に仕上げる撮影」です。
そこで最初に大切になるのが「場」を見つけること。まずは自分が「いいな」と思った場所を見つけます。
私は昔懐かしそうな雰囲気に惹かれて、まずはざっくりと高円寺ストリートを撮影場所に決めました。
次にポイントとなるのが光です。街スナップに限らず写真はどのような光(順光/逆光など)があるかによって写真の印象は変わります。
自分の撮影イメージに合う効果的な光を見つけられれば最高です。
今回の撮影イメージは「昔懐かしい」と「人間味のある」です。
そのため、「懐かしい雰囲気を持つ大きな提灯があるお店」に目をつけました。
「お店から漏れ出すスポット光に通行人が来てくれたら良いな」と思い撮影場所を具体的に決めました。
そして最後に大切なのが「主役」です。
場所が決まったらイメージ通りに主役が来るのをじっくり待ちましょう。
事前にイメージを持って場所を決めることができれば、主役が来るまでの間に構図について細かい配慮もすることができます。
ということで二つ目のポイント「“場と光を見つけて主役が来るのを待つ」を意識していれば、事前に細かい配慮を行ってイメージ通りのより良い写真が撮れるのではないでしょうか。
ポイント3:ホワイトバランス
ホワイトバランスは、色のバランスを調整する機能です。
光の色は、光源(太陽光や電球など)によって変わります。お昼の太陽光と夕方の夕日では光の色が全然違いますよね。
そして、もの自体が白くても、夕日が当たれば夕日色に染まります。
ホワイトバランスは光源に合わせて白いものを正しく写せるように色を調整する機能です。
ホワイトバランスが自動で決まる設定では、カメラが白いものを白く写そうと色味を調整します。
その結果、夕日の写真であれば見た目よりも白く写ってしまいます。
裏を返すと、ホワイトバランスを自分で決めればイメージ通りの色味にできるということです。
今回の撮影イメージには人間味が含まれていますので、「緑色」の色味を加えました。


左右の写真を見比べると雰囲気が変わりますよね。
緑色は人工色ですので、写真に緑色を加えると人間味のある雰囲気を与えられます。
映画やミュージシャンのPVでも緑色の色味を足すことがあるようです。
ただ、最終的には撮る人の好みになります。ですので、自分のイメージに近いホワイトバランスを決められると良いですね。
もちろん目で見たままの写真になるようにホワイトバランスを調整してもOK。
一つの作品として現実とは違う色味を追加するのもOK。
大切なのは自分の「イメージ通り」とか「かっこいい」と思えるように撮れることだと私は思います。
自分のイメージ通りになるように、ときには大胆にホワイトバランスを変更するのも良いでしょう。
スポット2:高円寺南
2個目の撮影スポットはこちら。
高円寺駅南口から高南通沿いに少し歩いた区域。
高円寺パル商店街と高南通りの間のあたりで、飲食店や古着屋が並びます。
この辺りの路地には面白い看板やシールが貼られた壁があり、アートギャラリーのよう。
この路地裏ギャラリーを自分で切り取って一つの作品に仕上げるのも楽しいです。
撮影した写真 <作例2>
高円寺南の路地で撮影した一枚です。

撮影したのは曇った日の夕暮れ前。印象的な看板と落書きを切り取って、路地裏の怪しい雰囲気を出したいと思い撮影しました。
撮り方
撮影のポイントは2点です。
- ホワイトバランスの調整で緑色を加える
- コントラストを上げる
作例2では路地裏の怪しい雰囲気と、写真の色味に統一感を出すために上記2点の設定をしました
それではポイントについて見ていきましょう。
ポイント1:ホワイトバランスの調整で緑色を加える
作例2では、写真全体の色味に統一感を出すためにホワイトバランスの調整をしました。
調整では緑色を加えているのですが、どのように写真の色味が変わるのかを見てみましょう。


上図左側の写真は、看板の文字や室外機などが白く写っています。よーく見ると少しマゼンタのような色が入っています。
対して緑色を追加した上図右側の写真は、写真全体の色味に統一感が出ています。
また、雰囲気的にも緑色を追加した方がカッコ良い気がしました。直感も大切です。
統一感が出るようなホワイトバランスと、ときには直感で自分がカッコ良いと思える写真に仕上げられると良いですね!
ポイント2:コントラストを上げる
コントラストとは、一言で言うと写真全体の“輝度差”をさします。
1枚の写真を見たときに明るく写っている場所と暗く写っている場所がありますよね。
この明るい部分と暗い部分の明るさの差を調整するのがコントラストです。
コントラストが高い状態を「ハイコントラスト」。コントラストが低い状態を「低コントラスト」と呼びます。
作例1を例に、コントラストの調整で写真にどのような変化があるのか実例を見てみましょう。


高コントラストの写真は、明るい部分はより明るく、暗い部分はより暗く、明暗にメリハリがある写真と言えます。
一方で低コントラストの写真は、メリハリのない軟調な写真となりました。
それでは作例2をコントラスト違いで見てみましょう。


作例2は、夕暮れ時の少し薄暗い路地裏で撮影しました。
暗いところは暗く、柔らかさとは反対の硬い雰囲気が合うと感じたのでコントラストを上げて撮影しました。
どちらが良いかは好みの部分もあります。ただ、コントラストは撮影時に変えられるのです。
写真の印象はコントラストによっても大きく変わるため、撮影時に自分のイメージに近づけられるようにコントラストにも意識を向けると良いのではないでしょうか。
スポット3:高円寺北
3個目の撮影スポットはこちら。
高円寺中通り商店街の路地裏です。
撮影した写真<作例3>
高円寺中通り商店街の路地裏で撮影した写真はこちらです。

撮影したのは曇天の日が沈む前。商店街の街頭が点灯される時間帯です。
撮り方
撮影のポイントは2つです。
- 何を目立たせたいかでカラーとモノクロを切り替える
- 撮影するときからモノクロ設定に
作例2では、白地に黒い文字が浮かんだ看板が目に止まり撮影した1枚です。それぞれポイントを見ていきます。
ポイント1:何を目立たせたいかでカラーとモノクロを切り替える
作例3では、路地裏に現れた看板に目が止まりました。作例3はモノクロ写真ですので、目に留まった時と同じカラーの状態を以下にお見せします。

私は上写真の路地裏に差し掛かった時に「Shot Bar」と書かれた看板に目が止まりました。
ただ、看板を主役にするには周りに物が多くなかなか目立ちません。そのため、モノクロ写真にして周りの「色という要素」を引き算しました。
看板が白黒だったことも理由の一つです。それではモノクロにする前後の写真を見比べてみましょう。


モノクロにすることで写真が白と黒の明暗差だけで表現されます。それによって光や形に目が行きやすい写真となります。
上記のモノクロ写真を見ると、看板の文字の形がより引き立ち、背後の外灯によって照らされている様子が強調されました。
ポイント2:撮影するときからモノクロ設定に
カラー写真は、現像ソフトや写真編集アプリを使用することで、後からモノクロ写真に変換できます。
ただ、その場合はイメージしていた明暗差と異なるモノクロ写真になる可能性が高いです。
なぜなら、カラー写真での「色の違い」を、モノクロ写真では「明暗」のみで表現されるからです。
さまざまな色を明暗のみで表すとどうなるのかを見て見ましょう。

このようにどの色がどれくらいの明暗になるのかはイメージしにくいです。
最初からカメラをモノクロモードに設定して撮影した方が自分のイメージ通りの明暗で写真を作り上げることができます。
まとめ
高円寺に行って撮れる街スナップと撮影のポイントについて復習しましょう。
高円寺ストリート

- 暗部と明部の面積割合は「7:3」
- 場と光を見つけて主役が来るのを待つ
- 緑色を追加して人間味を与える
高円寺南

- ホワイトバランスの調整で色味に統一感を出す
- コントラストを上げてメリハリアップ
高円寺北

- 何を目立たせたいかでカラーとモノクロを切り替える
- 撮影するときからモノクロ設定にる
本記事では写真の撮り方やポイントをお伝えしました。ただ、一番大事なのは自分がどんなイメージを持って、どんな写真を撮りたいかです!
紹介した3枚の写真は私がいいなと思う撮り方で撮ったもの。人との違いは自分の個性、世界観であり強みでもあります。
自分が良いと思う写真をばんばん撮っていきたいですね。